既に報道等でご存じのことと思いますが、5月25日に政府は緊急事態宣言が新型コロナウイルス感染症の制圧に向けて、一日100万回のワクチン接種の目標を立て、国内の医療資源を総動員して取り組むことになりました。
その中で、医行為であるワクチン接種要員(担い手)を、医師・看護師に加え、特例で認めた歯科医師の他に、臨床検査技師と救急救命士にも拡大する方針が示されました。
このことについて日臨技は先月から情報収集するとともに、非公式でに担当省庁と法制度上の課題等について協議してきたことで、全く驚くことではありません。2週間程前から接種要員して薬剤師がその候補に挙がったことで、会員内外からの「臨床検査技師がすべき」、「臨床検査技師がすべきではない」との指摘が多く寄せられたため、先週19日に、関係省庁に日臨技の立場として臨床検査技師を担い手の活用を求める要望を出しています。
政府の方針に基づき、昨日(5月25日)厚生労働省から本会に協力要請が届き、これを進めるための検討会への委員を派遣には依頼されました。本会としては、横地副会長を派遣し私達の考えを反映してすることにしました。そして、本日(5月26日)に第1回の会議が開催され、急ピッチで作業が進むと思われます。
今後の予想される展開としては、法的には特例で認めた歯科医師と同様に、資格法改正ではなく、「違法性の阻却」との措置で行い、一定の条件下で臨床検査技師にワクチン接種を認めることになると考えられます。一定の条件下については、2から3時間の数時間の研修と実技や接種場所を集団接種会場に特定するとかが議題になると思います。一日も無駄にできない緊迫した状況下ですので、来週中には結論がでるのではないかと思います。
今後、新たな情報がありましたら、随時ご報告します。詳しい説明もして参ります。
つい先日(5月21日)にタスクシフト関係の法案が国会で成立し、臨床検査技師の業務拡大が図られ、日臨技の執行部・事務局も各種通知の処理や指定講習会の準備で慌ただしくなる中でこのような事態を迎えています。
更に、会員の皆様にとっても増大する検体採取やPCR検査で負担が増しているのではないでしょうか。そのような中で誠に恐縮ですが、現況をご理解いただきますことと、今後の対応についてご協力いただきますくようによろしくお願いします。
私達臨床検査技師に政府も国民からも期待され、注目されています。今まで培ってきた技術・知識・経験をもって皆様で結集すれば、この社会的要請に十分応えられます。
今こそ、「国難に立ち向かう臨床検査技師」を目指して、勇気を持ってしっかりと取り組んで参りましょう。日臨技も役員一同頑張ります。どうかよろしくお願いします。
令和3年5月26日
日本臨床衛生検査技師会 代表理事会長 宮島喜文