令和3年度を迎えて

令和3年度は、我々「臨床検査技師」を取り巻く環境に大きな変革の波がやってくる年度となります。ひとつは働き方改革実行計画に基づき設置された医師の働き改革に関する検討会議において、医師の労働時間短縮に向けた取り組みがまとめられ、「良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律案」が令和3年2月に閣議決定し国会に提出されました。法案が成立すれば、臨床検査技師へ移管される業務に対して、「臨床検査技師へのタスク・シフト/シエアに関する厚生労働省指定講習会」を都道府県単位で実施することとなります。
もうひとつは、「臨床検査技師学校養成所指定規則」の一部を改正する省令が令和3年3月31日に公布されました。教育内容の見直しや臨地実習において必ず実施又は見学させる行為を明確に定めるなどの方向性が示され、「臨地実習指導者講習会」が開催される見込みとなっています。
京臨技においては、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない渦中であっても、引き続きWebを活用した研修会開催や第2回京都医学検査学会の開催など、積極的に学術事業を推進して参ります。また、今年度で京都府臨床検査技師会創立70年目を迎えることから「創立70周年記念事業」の準備を進めて参ります。精度管理事業については、引き続き新型コロナウイルスの精度管理実施を検討するなど充実したものとなるように努めます。新入・転入研修会や施設連絡責任者会議など、会員向け事業にも力をいれる所存です。
最後になりましたが、このホームページのリニューアルとデジタル会員証導入も令和3年度の事業となっています。ホームページが会員にとって有用な広報ツールとなるように引き続き充実させていくと同時にメールマガジンやニュースレター発行で、京臨技活動の予定や報告をお知らせして参ります。今年度も積極的に京臨技の活動にご参画いただければ幸いです。会員の皆様におかれましては、ご理解とご支援のほど、どうぞ宜しくお願いいたします。
令和3年5月吉日
一般社団法人京都臨床検査技師会
会長 白波瀬 浩幸