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2024年1月30日(火)

60の手習い 京都民医連中央病院 施設課 林 孝俊

2023年9月で定年となり、36年携わった仕事を離れました。それも病理どころか、臨床検査からも離れています。

 

その後どうする?色々声をかけてもらったり、誘って頂きましたが、結局、病理よりもさらに裏方のお仕事となる病院施設全体の維持管理をする「施設課」で働こうと決断しました。 周囲からは「作業服が違和感!」、「キャリアがもったいない!」、「あんな大変なところに、なぜ?」とか言われてますが、毎日新鮮で緊張しながら働けてます。 

当初は知らない単語が毎日20個くらいある、新入職員状態から始まりました。例えば:ローデンハッポウ、ヒハツデンゲン、グリストラップ、キュービクル、ホスピタルブランケット、インターロッキング… 臨床検査技師の皆さん、いくつわかりますか?

 

体力的には、久しぶりに脚立に登ったりで、当初は毎日筋肉痛との闘いで、まるで高校1年生が運動部に入部したてのような状態でした。

消防署の立入検査前には、全館の消防設備の事前点検のために、院内をくまなく2回歩き回った結果1.5万歩になりました。

院内の行ったことのなかった場所(例えば、病棟の汚物室とか)にもたくさん行きました。 渡されているグランドマスターキーは、病院内すべての鍵が開けられます。(失くすと院内全鍵交換で1000万円以上)

あとは各種メンテナンスが莫大にあります。電気、給水給湯、排水、排水中和装置、汚水、医療ガス、液化酸素、非常用発電、セキュリティシステム、消防防災…

加えて突発的な故障への対応、マセレーター故障、自動ドア誤作動、ベットリモコン断線、エアコン異音、病室コンセント破損、漏電対応…

外構部分の植栽管理では、全て委託すると高額なので、灌漑設備管理、立木の剪定、草刈、芝狩り、サッティング、土入、除草剤散布、球根植付などなど

これも敷地が広いので結構大変です。

これら動のお仕事に加えて、残念ながら、静のお仕事もたくさんあり…

法定設備点検、消防署への届出、京都市クリーンセンターへの廃棄物報告書など

会議用のエネルギー使用量や廃棄物量の資料作成

「ごみの捨て方」院内周知の為におしらせの作成、定期的な「施設課News」作成

それに加えて今の時期は、来年度予算申請があり、稟議書作成も2~30枚書かねばならず、

金額も病理時代に比べて10~20倍になってます。

 

ともあれ、新しい環境で緊張しながら対応に難渋する困難な場面も多くありますが、新鮮でそして楽しく働けています。

これを書いている今日も、職員出入口に4か国語対応の「STAFF ONLY」を貼り、マセレーターが故障したので業者さんを呼び、大型ゴミで出されたステンレス棚を改造し倉庫に入れたり、化学療法室のワゴンのネジを探し取付けて、労働安全委員会のラウンドで設備棟と屋上のは非常用発電施設を案内し、医療安全委員会に出席し地震の影響を報告し、HCUの自動ドアが故障したので業者さんを呼び、夕方になりました。

明日は大型ゴミ回収用に8tコンテナ設置しているので、朝から病棟の移動シャワーベットを積込みます。

 

こうやって、身体が動くうちは、まだまだ頑張ります!

写真は、剪定した立木(ウバメガシ)です。初心者の割には上手くできてると自画自賛。