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2024年3月2日(土)

お帰り キネマの神様 大阪医科薬科大学三島南病院 荻野和大

コロナ禍の2020年5月頃、Facebookにて「7日間ブックカバーチャレンジ」なるものがありました。好きな本を1日1冊7日間投稿するというもので「本についての説明なしで表紙画像だけアップする」という企画でした。実は8冊投稿しました。

 

①「あと少し、もう少し」 瀬尾まいこ

傑作中学駅伝小説(こんなところでうずくまっていなくていいんだよ、この瞬間もみんなと走っている。)

②「本日は、お日柄もよく」 原田マハ

(愛せよ、人生において、よきものはそれだけである。)

③「十二番目の天使  The Twelfth Angel」 オグ・マンディーノ Og Mandino

(毎日、毎日、あらゆる面で、僕はどんどん良くなっている。絶対、絶対、絶対、絶対、絶対、絶対、あきらめるな!)

④「つるべ・新野新の ぬかるみの世界」 笑福亭鶴瓶 新野新

⑤「ボックス」 百田尚樹

(高校ボクシング小説)

⑥「燃えよ剣」 司馬遼太郎

⑦「移植医たち」 谷村志穂

(アメリカの移植医療を学んだ日本人医師の臓器移植と命との向き合い)

⑧「風が強く吹いている」 三浦しをん

(襷を繋ぐ大学駅伝小説)

 読書はあまりしない方だったけど、神戸や大阪に通勤するようになり、電車内読書が習慣になりました。最近、本を選ぶ決め手は本屋の手書きPOP(本屋大賞とか映画化など)。乗せられて買っています。

 「7日間ブックカバーチャレンジ」に投稿した「本日は、お日柄もよく」は原田マハに最初に巡り合い感動した作品で、ハマってしまい、原田マハの作品を沢山読みました。この作品が一番好きかも。 原田マハは、美術館勤務でキュレーターをされていたので美術館物や「楽園のカンヴァス」(ルソー)、「たゆたえども沈まず」(ゴッホ)、「暗幕のゲルニカ」(ピカソ)など画家をテーマにする作品は楽しく、作中の絵画にも興味が沸きあがりました。他には「翼をください」、「生きるぼくら」、「独立記念日」なども面白く読みました。中でもお気に入り作品「キネマの神様」が、山田洋次監督脚本で映画化されました。早速、映画館に観に行きました。内容は大幅に変更され全く違う山田洋次監督の「キネマの神様」に変わっていましたが、作品中の登場人物の映画愛は変わらず、とても楽しい映画でした。

 

 そして昨年、なんと小説「キネマの神様」を原作とした映画「キネマの神様」を原作とした小説「お帰り キネマの神様」が発刊されました。小説の内容は映画の展開と同じでしたが、映像とは違う文章として面白く表現された作品でした。こんな小説があるのが楽しい。 流石、原田マハです。

 今まで司馬遼太郎や宮田輝、池井戸潤、百田尚樹等、そして原田マハの殆どの作品を読みました。さて、次に僕の心を躍らしてくれる作家は誰になるのでしょうか。

 

 通勤電車読書ができるのもあと一年ですが、もっともっと楽しみたいと思います。明日も本屋に行きます。