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2023年9月19日(火)

生涯スポーツの楽しみ方 京都工場保健会 今川 昇

 みなさん、大人になってからスポーツを楽しんでいますか?

 令和元年の厚生労働省の運動習慣調査では、(関心あるが改善するつもりがない)と回答した者の割合が最も高く、男性で23.9%、女性で26.3%です。

  反対に運動習慣改善の意思について、すでに取り組んでいると回答した者の割合は、男性34.3%、女性40.5%でした。約4割の方が何かしら運動をしていることになります。しかし、コロナによって、テレワークが増え、運動不足による健康リスクが高くなっていると言われています。

  

 生涯できるスポーツを継続するには、自分の興味や好きなスポーツを選ぶことも大切です。誰でもいつでもどこでもできる、気軽にできるのがいいですよね。ランニングや山登り、市民マラソン大会の参加やトレランなどに取り組んでいる仲間も多いです。

 

私は、15年ぐらい前から【ドラゴンボート】というスポーツにはまっています。

 

ドラゴンボート(龍舟)は、古代中国で生まれた世界最古の手漕ぎ舟の競漕といわれています。雨乞いや水神信仰などの農耕儀礼として行なわれた伝統的な龍舟競漕が、生活のイベントからスポーツ競技へと変わったのは1976年に香港で開催された『香港国際龍舟祭』からです。この大会をきっかけに『欧州選手権大会』などが誕生し、日本でも1988年に大阪で『日本国際龍舟選手権大会』が開催され、急速にドラゴンボート人気が高まりました。2002年には兵庫県相生市で『アジア選手権大会』が開催されたほか、東京都、大阪府吹田市、和歌山県、琵琶湖(滋賀県)など、各地で大会が開かれました。スポーツ競技化されたドラゴンボートは、競技人口が世界で約1,000万人と爆発的に増加し、アメリカ、カナダ、オーストラリア、またヨーロッパやアフリカ諸国など30ヶ国以上で世界統一規格のレースが行なわれています。(日本ドラゴンボート協会から引用)

 

【日本代表選抜に向けて】

2023年8月タイ・パタヤで開催される世界選手権の代表セレクションに昨年の12月参加し、所属チームから私含め6名が選抜されました。選抜されてからは月1回東京での合宿に参加し、平日も時間のある時にトレーニングを重ねてきました。

大会が近づくとアンチドーピングのe-learningを受講しインターナショナルレベルアスリートのプログラムを終了する必要があります(一部のかぜ薬や漢方薬などは、ドーピング違反になり、発覚すると今後出場できない可能性があります)。

※合宿期間中もJADA(日本アンチドーピング協会)のチェックがありました。

 

【第16回ドラゴンボート世界選手権】

 

8月7日~13日 タイ・パタヤでドラゴンボート世界選手権が開催されました。私は、シニア代表として参加してきましたので、大会の成績と感想、タイの1週間を振り返りたいと思います。

  

大会1日目 1,000m スタンダート

スタンダートとスモール、ボートの大きさが違うので漕ぎ手の人数も違います。

スタンダートは20人漕ぎ、スモールは10人漕ぎ。当然、10人漕ぎの方は速度が出ない分、しんどい・・・。

今回、唯一20人漕ぎで出場したのが1,000mでした。20人で漕ぐと意外と早く終わります。(4分8秒)

 

 

大会3日目 2,000m スモール

日本ではこの距離の大会がないので、世界に出ないと経験しないレースです。

1周1,000mのコースを2周します。舟を旋回(舵の腕が重要です)させるので、旋回の終わりかけからスタートダッシュを入れます(最後のターン後は根性です)。

日本は、10:24:526で4位入賞しました。 (オールブラックスで有名なニュージーランド(全員が超屈強な人です)に競り勝ちました)

 

大会5日目 200m スモール 5位入賞 タイム54秒471

短距離レースは、ハイレートで漕ぎ続ける国が多い中、日本もスタートダッシュからミドルの切り替えをうまく繋ぐことで、入賞することができました。

大会最終日 500m スモール 4位入賞 タイム

シニア代表がもっとも世界と戦える距離と考え、代表合宿で何度もトライした種目です。

過去の成績や各国の選手層、日本人の得意とする中距離の対応。グランドファイナルに最も近い種目が最終日でした。

各レースは、予選レース、敗者復活、決勝レースの流れになります。

予選レースの1位 もしくは2位で1番早いタイムの国は、いきなり決勝にコマを進めます。

今回、500mで初めてファステスト・ルーザー(1番速いタイムの予選敗者)になり、いきなり、グランドファイナルに進むことができました。

これは、本当に快挙です(シニアには休憩時間が大切)。

この時点で、日本はメダル候補ということになります(プレッシャーが・・・)。

決勝レース みんなの期待は、メダル獲得、大会最終日にふさわしい舞台が整いました。

Attention Go いつも通りのスタートレート(1分間に110)で漕ぎ、3番目の順位で中盤を通過、ラスト100m、隣レーンのニュージーランドが接近していることに気づくが、ラストは少しレートを上げてゴー――ル!

掲示板には、3位 JAPANと表示 日本のテントは大盛り上がりでしたが

すぐに掲示板消え、4位に修正されました。

鼻差で4着。

結果は残念でしたが、このチームで戦えたことは誇りです。世界4位 

チームで努力すれば夢はかないます。努力って裏切らないものと再認識しました。

今回、84名で世界にチャレンジしました。

何事もそのステージに立たないと次が見えません。世界の舞台を経験して、わすれものを取りに行く準備、チームを思う気持ち、あと1回ぐらいはがむしゃらに頑張ってもいいかなと思っています。

 

 

 

みなさんは、どんなスポーツしていますか?