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2024年9月22日(日)

京の鴨川にて 京都大学医学部附属病院 増田健太

私の勤務する京大病院は、最寄が神宮丸太町駅なのですが、朝晩の通勤時には祇園四条駅と職場までの間往復約4 kmを歩いています。きっかけは、血液検査(特に生化学)データが暴れており、腹部エコーでも肝臓がやや白いということから、運動ほぼゼロの毎日に危機感を覚えたことです。


祇園四条駅から京大病院まではほぼ川端通りを歩くことになるのですが、あえて車道の横を歩くのではなく、千年の都と京文化を育んできた鴨川沿いの岸を歩きます。健康のために始めたウォーキングではありますが、信号機に邪魔をされることもなく、朝はその日にやるべきことの頭の整理、また夜は仕事で火照った頭のクーリングダウンと、身体の健康以上の良さも感じています。


鴨川の四季
夏は暑く冬は寒いという京都の四季。白銀の積雪は、まるで片栗粉を踏むようにキュッ、キュッという感覚。しかし、長い冬のあとに、桜の開花をみるとおだやかな気持ちに。

そんな日々の鴨川散歩では、京都の四季を感じます。近年の夏は灼熱で、職場に着くころにはヘトヘトで汗だくになっておりますので、帰り用のシャツが必要なこともあります。時には厳冬で雪が降り積もりますが、誰にも踏まれていない白銀の積雪は美しいものです。丸太町通りあたりと四条通りあたりでは、緯度がそんなに変わるわけではないのに雪の深さに差があることも分かります。


四季を感じるとともに、都会にいながらにして少しだけ自然に触れ、生き物に出会うこともあります。

鴨川の鴨は人に鳴れているのか、少し近づいただけではビクともしません
夏には蛍の光を見ることも。子どもの頃に田舎でみた蛍よりは少ないけど、こんなに強く光るものかぁと。
白い鳥の群れが頭上すれすれを通り過ぎることも。これは何かの予兆か!?
最初は犬の糞か?と思ったのが、近づいてみると動き出した!これは、マムシだとのこと。

鴨川の氾濫
特に三条通りより南ほど、水面が足元にまで近づいてきやすく危険。早々に離れなければなりません。

また、自然の驚異を目の当たりにすることもあります。大雨の時は、鴨川の名物光景であるカップルが等間隔に座っている段にまで、水が氾濫してきます。もう少し増水したら、京大と京都府立医大は壊滅的か、と恐ろしい想像がよぎります。こういう時は、川岸に入れないように柵が置かれている場合もありますが、川岸に降りてきてから水の勢いがただごとではないと気付くこともあります。そういう時は無理せず、すぐに歩道に上がって来なければなりません。


時には、Augmented Reality(AR)技術を用いた、スマートフォンゲーム「Minecraft Earth」で、ブロックで作った建造物を川辺に置いてみたり、といった軽いお遊びもしていました。
そして副産物ではありますが、歩数によってドコモポイントが貯まるという特典もあります。

ドコモポイント
やはり歩数管理はスマホで。いまは何でもスマホでできる時代です。そして、歩けば歩くほどドコモポイントも貯まります。
Minecraft Earth
「Minecraft Earth」で作成した建造物を川辺に配置してみる遊び。

いま、医療の進歩も目覚ましいのですが、医療を支える情報システムについても、医療に特化したメーカーが販売するものだけではなく、メールやクラウドといった一般的な職場でも使われているようなものも当たり前のように使われるようになっています。便利になった反面、情報の流れが速すぎてついて行けないこともあります。パソコンのディスプレイから離れて思索する時間もあってこそ、次の良い仕事につながるのではと思います。
金曜の晩に、東華菜館の建物が見えてくると、「今週もやっと一週間終わった」という気持ちになります。その一週間が充実したものだったかどうかはともかく。。

生化学データ
検査値は格段に改善したのですが、さらに年齢を重ねて代謝が下がってきて、数値がまた悪化してきているので、なんとかせねば。。
東華菜館と南座
帰りは、東華菜館の建物が見えてきたらゴールは近い。南座を見ながら祇園四条駅へ降りる。